―満ち足りて居たんだと思う。幸福だったんだと思う。でも…私が本当に欲しかったモノは…
「…何故だ、なぜ…あんたは…そんなにも…、」
「…お嬢様…」
見習いが本当に欲しかったモノとは…?これは本編で描かれなかった彼女と…刀剣の物語。
…“神様”というのは皮肉なものだな…。
“何か”に“誰か”に喚ばれる音がする。それはどこか暖かくもあり、己を欲し叫ぶような激しく熱い音色でもある。そんな中、一際異彩を放つ色がある。
「来るんじゃない。俺はお前を欲していないからな」
その突き放すような哀色に、ぼくは…また彼の者【かのもの】との縁【えにし】を強く結んでしまうのだ。
時計は先巡り巡って、繋がり紡がれていく一つの本丸と刀剣、そして審神者たちここに語るはこの一人の男の話。全ての“はじまり”の話。
うちまる日和の本編での謎が今、明かされる…。